「阪神競馬場」では、華やかな牝馬G1から春のグランプリまで開催される名コースです。
阪神1600mでは、G1の「桜花賞」「阪神ジュベナイルフィリーズ」
阪神2200mでは「宝塚記念」が開催される等、中央競馬のG1に欠かせません!
あなたが阪神競馬場で開催されるレースの馬券を買うなら、コース形態や特徴を知るべきです!
そこで、阪神競馬場にどのような特徴があるのか?コースごとの違いは?
等々を詳しく解説していきます。
一目で分かる阪神競馬場のコース形態
コース形態 | 右回り(左回りはありません) |
芝コース | 外回り:2089m/直線473.6m 内回り:1689m/直線356.5m |
ダートコース | 1517.6m/直線352.7m |
阪神競馬場は特殊なコース!?急坂&日本最長の直線まで完備
ゴール前に急坂あり!中山競馬場に匹敵する上り坂
阪神競馬場には、中山競馬場に匹敵する「急坂」があります。
内回りは残り800m、外回りは残り600m緩やかに下りますが、最終直線に急坂が待ち構えています!
高低差は1.8m!勾配は1.5%あるため、中山競馬場の「勾配1.6%」に匹敵する上り坂です。
中山巧者なら良いですが、阪神競馬場を走っていない馬や、パワーがない馬は脚色を鈍らせます。
外回りコースの直線は約473m|東京競馬場に次ぐ長い直線
内回りコースの直線は平均的ですが、外回りコースの直線は非常に長いです!
「約473m」の直線が待ち構えており、先には「急坂」もあります。
そのためか「逃げ」「先行」の馬達は「スローペース」になりやすく、体力を温存させて逃げ切ることも見られます。
騎手の腕の見せ所!スパイラルカーブが待ち受けます
阪神競馬場の第1~2コーナー、さらに第3コーナーは「スパイラルカーブ」になっています。
入口~出口にかけ半径が小さくなるカーブであり、高速でカーブに突っ込むと外に大きく振られます。
そのためか、馬群がばらけやすく「詰まって前に出れなかった…」と言った事故を防げるのです。
とは言え、外に大きく振られると「距離ロス」や「スタミナ消費」に繋がるため、騎手の手綱さばきが試されます。
阪神競馬場をコース、距離別に解説!ポイントを紹介
【芝1200m(内回り)】パワーと瞬発力が試されるコース
スタート直後から下り坂であり、第3コーナーまでの距離が短い「芝1200m」
内枠&逃げ・先行馬が有利の舞台です。
とは言え、最後に中山競馬場に匹敵する上り坂が待ち受けます。
スタート時の瞬発力と共に、急坂を上りきるパワーも必須です。
【芝1400m(内回り)】内枠&先行力が勝負のカギ
芝1200mより第3コーナーまで距離があるため、逃げや先行馬達の争いが過熱します。
スムーズに良い位置が取れる「内枠」が有利であり、逃げ・先行でそのまま押し切られることもあります。
外枠に入ると、先頭争いでスタミナを消費しますし、大外を回らされるため不利になります。
【芝1600m(外回り)】桜花賞&阪神ジュベナイルフィリーズが開催されるコース
桜花賞や阪神ジュベナイルフィリーズ等、牝馬G1が開催されるのが「阪神芝1600m(外回り)」です。
2006年の改修工事により、スタート直後の急カーブが解消!
長い直線&コーナーがそれぞれ2回と言う、競馬がしやすいコースになりました。
最終直線も「約473m」あり、馬群もばらけやすいため追い出しも簡単!
直線も長いため差し、追い込み馬が有利!と言いたいところですが、ペース次第で逃げや先行有利になることも…。
2021年の桜花賞では、先行策をとった「ソダシ」が優勝しており、追い込んだ「サトノレイナス」が届かない競馬でした。
脚質の有利不利は展開次第のため、芝1600mのG1を狙うなら「阪神競馬場の巧者」や「パワータイプの馬(血統含め)」を探し、買い目に加えましょう。
【芝1800m(外回り)】スローペースで逃げ&先行馬有利
芝1800mは芝1600m同様「外回り」を走ります。
外回りは直線が長く、急坂も控えているため「スローペース」になることが多いです。
そうなると、逃げや先行馬達の脚が止まらず押し切られやすい!
もし差しや追い込み馬を狙うなら、上がり3ハロンが早い馬を見つけましょう。
【芝2000m(内回り)】距離ロスがない内枠&逃げ・先行馬が有利
内回りを1周する「芝2000m」は、スローペースや平均ペースが多く「逃げ&先行馬」が台頭します。
加えて内枠に入ると、距離ロスがない分、有利な展開でそのまま押し切られることもあります。
差しや追い込みが勝つには、逃げ馬達がハイペースを作ることです。
【芝2200m(内回り)】宝塚記念のコース|瞬発力とパワーを求められるコース
春のG1を締めくくる「宝塚記念」が開催されるのが「芝2200m」です。
外回りコースの4コーナー出口からスタートし、内回りを1周します。
スタート直後の「緩い下り坂」の影響か、前半から速いタイムが出やすく「縦長」の展開になります。
内回りのため、内枠の「阪神巧者」や「スタミナ&パワー自慢」の逃げ&先行馬がいると厄介です。
直線が外回りと比べ100m短く、速いペースのまま押し切られることもあります。
とは言え、差し馬や追い込み馬が届かないこともありません。
- 最終コーナーはばらけやすいため、最終コーナーで早めに仕掛けられる
- 阪神の最終日はコースが大荒れ!逃げや先行馬に余計スタミナを消耗させる
- ゴールドシップ、サトノクラウン等「パワー型」そして「道悪巧者」の差し・追い込み馬は勝ちやすい
このように、逃げ&先行馬に対抗できる馬達もいるのです。
宝塚記念が開催される時期は、阪神競馬場の馬場が荒れ放題のため、思わぬ道悪巧者が入ることもありますよ。
【ダート1200m】アップダウンの激しいタフなコース|瞬発力&パワータイプが活躍
ダート1200mは、アップダウンの激しいタフなコースです。
スタート直後は良いですが、第4コーナー出口まで下り、ゴール前の200mで急坂が待ち構えています。
短距離のためスタート時の瞬発力も大事ですが、後半の坂を上る「パワー」も重要です。
また、東京競馬場&中京競馬場と同じく「直線」が長いため、外差しが決まりやすいのもポイント!
ただし!最終コーナーは外に振られやすいので、阪神競馬場に慣れた競走馬、または騎手を見つけましょう。
【ダート1400m】芝スタートの特殊なダートコース|加速力のある馬は外枠有利
ダート1400mは「芝スタート」の特殊なコースです。
1200mのスタート地点より200m後ろからスタートするため、直線が長く縦長の展開になりやすいです。
さらに芝スタートの影響か、芝を走ったことのある馬が外枠に入ると、好位置に付いて押し切ることもあります。
内枠有利の阪神競馬場ですが、外枠から大量になだれ込むため、揉まれやすい最内枠は不利になります!
【ダート1800m】スタート直後に急坂あり|ポジションを取りやすい外枠有利
スタート直後に急坂がある「ダート1800m」
第1コーナーまで約300mあるため、逃げや先行馬達がこぞってポジション取りをする激しいコースです。
差しや追い込み馬は、それらをしり目にポジション取りがしやすいため「外枠有利」の展開になります。
パワー&スタミナがある逃げ・先行馬がいると太刀打ちできませんが、ポジション争いが熾烈になると差し・追い込み馬の独壇場です。
差し&追い込み馬の活躍も多いため、阪神巧者の差し&追い込み馬も狙いましょう。
【ダート2000m】阪神競馬場限定の距離|長距離のダート実績に注目
最後に紹介するのは、阪神競馬場限定の「ダート2000m」です。
芝の内回りコースからスタートするため、第1コーナーまでの距離が「500m以上」もあります!
スタート直後は、ラップタイムが早いものの第1コーナーを過ぎると「スロー~平均ペース」です。
それぞれのポジションが取れると、早仕掛けや大逃げを打つ馬は少なく、淡々と進む競馬が多いです。
とは言え、2000m以上の「長距離のダート実績」がない馬は、急坂手前で脚色が衰えます。
いくら阪神巧者でも、スタミナ切れで急坂を上れずに脱落します!
パワーの他に長距離をこなせる「スタミナ」も重要なため、長距離実績のあるダート馬がいるかチェックしましょう!
まとめ
阪神競馬場は2006年の改修後、特殊なコースに生まれ変わりました。
中山競馬場に匹敵する急坂や、外回りコースの長い直線。
さらにスパイラルカーブと言った、他では見られないトリッキーかつ「パワー&スタミナ」を求めるコース形態です。
そのためか、阪神競馬場に向かない馬達の成績は悪く、反対に「阪神競馬場しか勝てない!」と言った馬もいるほどです。
特殊なコース形態の阪神競馬場で馬券を買うなら、コース特徴を事前に確認してから競走馬を狙いましょう。