JRAが誇る名コース「中山競馬場」では、数々のG1レースが開催されています。
内回りコースでは「皐月賞」外回りでは「スプリンターズステークス」「朝日杯フューチュリティステークス」
さらに!年末名物「有馬記念」も開催される競馬場です!
もし、中山開催の馬券を買うなら、コースや距離別の特徴&ポイントを知るべきです。
中山競馬場にどのような特徴があるのか?1つ1つ解説していきます。
中山競馬場は直線が短い!?トリッキーなカーブ&急坂に注意!
中山競馬場は直線が短い|ローカルサイズの競馬場
中山競馬場は、中央開催の4競馬場(東京・中山・阪神・京都)に比べ、直線距離が短い馬場です。
たとえば、中京競馬場の直線距離が「412.5m」東京競馬場は「525.9m」です。
一方、中山競馬場は「310m」と、東京競馬場と比べ200m以上も短くなります。
その上、内回り1周のサイズは「1667.1m」程であり、札幌競馬場の「1640.9m」と変わらないローカルサイズです。
ですが、コース全体の高低差はJRAが保有する競馬場の中でトップになります!
高低差は最大でなんと!「5.3m」!ダートコースも「4.5m」の高低差です!
高低差を耐えられる競走馬でなければ、中山競馬場で勝利できません。
最終コーナーは直角に近いカーブ|トリッキーなカーブに要注意
芝1200mで行われる「スプリンターズステークス」は、トリッキーな最終コーナーに要注意です!
一般的に、最終コーナーはなだらかな曲線を描いており、コーナーに難がある馬でなければスムーズに曲がれます。
一方、中山競馬場の芝1200mは直角に近い最終コーナーです。
コーナー巧者の競走馬、そして騎手の腕が試されると言っても過言ではありません。
このコースは年末の「有馬記念」でも使われるため、直角コーナーに慣れていない競走馬には厳しいでしょう。
ゴール手前の急坂が運命を分ける|日本一の高低差2.2m
中山競馬場の名物と言えば、ゴール手前の「急坂」です。
ホームストレッチの半ばまで長い下り坂ですが、ゴール手前(約70~180m)に入ると急坂が出現!
上り坂の勾配は2.24%あり、高低差はなんと「2.2m」です。
急坂は芝コースに限らず、ダートコースでも健在です。
芝&ダートで勝つためには、中山競馬場の巧者やパワーある馬を選びましょう。
ちなみに、小回りコースのため「逃げ」「先行」が有利です。
それらの馬に中山巧者やパワータイプがいると、思わぬ穴を開けることがありますよ!
中山競馬場をコース、距離別に解説!ポイントを紹介
【芝1200m(外回り)】スプリンターズステークスが行われるコース
芝1200mは、スプリンターズステークスが行われるコースです。
2コーナー奥よりスタートし、約400mの下り坂を第3コーナーまで続きます。
スピードが乗っているところに、直角に近い最終コーナーがあるため慣れていないと、余計な体力を使います。
最終直線は非常に短いため、パワーと持続力のある逃げ、先行馬が有利です。
【芝1600m(外回り)】朝日杯フューチュリティステークスが行われるコース
朝日杯フューチュリティステークスが開催されるのが、中山「芝1600m」です。
1コーナーのポケットからスタートすると、すぐに2コーナーが迫ります。
良い場所取りをするには、断然「内枠」が有利であり、外枠は非常に厳しい!
最期は下り坂でスピードに乗りやすく、マイルですがハイペースになりやすいです。
そのため、最後の直線でばったり止まる馬も見られるため、多少のスタミナとパワーが必須です。
やはり「逃げ」「先行」が有利であり、中山で結果を出しているなら更に好材料になります。
以外にも差し馬が穴を開けるケースもあるため、人気薄には要注意です。
【芝1800m(内回り)】コーナー4つを回るテクニカルコース
芝1800mは、向正面に出るまでに2つのコーナーが競走馬を襲います。
1コーナーで外を回ると厳しく、逃げ馬や先行馬が外枠だと1.2コーナーに入るまでに疲れてしまいます!
さらに芝1800mは、合計で「コーナー4つ」回るため、器用な馬や中山巧者の騎手が狙い目です。
逃げや先行が有利な中山でも、先行争いが激しければ「差し」「追い込み馬」にチャンスありです!
逃げ馬、先行馬が多いレースがあれば、差し・追い込み馬を狙ってみましょう。
【芝2000m(内回り)】皐月賞のコース|2度の坂越&4つのコーナーが待ち受ける
芝2000mは、クラシック第1戦「皐月賞」のコースです。
2度の坂越と4つのコーナーが若駒を襲い、スピード・スタミナ・器用さ3つを求められます!
コースの構成上、ハイペースになりにくく逃げ馬や先行馬が有利になります。
コーナーで息を入れやすく、 第3コーナーまで続く約400mの下り坂は特に息を入れやすい。
そのため、差しや追い込み馬は厳しく、内枠にいる「逃げ馬」「先行馬」に有利なコースです。
特に多頭数の外枠は、不利を受けやすいためおすすめできません。
【芝2200m(外回り)】芝2000mと似たコース内容
芝2200mは、スタート地点のみ違うだけで構成内容は同じです。
2度の坂越と4つのコーナーは健在であり、スピード・スタミナ・器用さを求められます。
200m伸びた分、スタミナがないと最後にばてやすい!
その点、スタミナがある馬なら、緩やかな下り坂でスピードが乗り、ラストスパートで差し・追い込みが決まります。
【芝2500m(外回り)】有馬記念のコース|先行馬が有利なコース形態
年末に開催される「有馬記念」は、中山競馬場の芝2500mで開催されます。
スタート地点は、外回りの3コーナー手前であり、向正面に入るまで熾烈な先行争いが繰り広げられます。
逃げや先行で良いポジションを取られると、そのままゴールに行かれるほど前目が有利です。
前目で競馬をした競走馬を一例として紹介しましょう。
- 2020年:クロノジェネシス
- 2017年:キタサンブラック
- 2015年:ゴールドアクター
- 2014年:ジェンティルドンナ
- 2013年:オルフェーブル
とは言え、2019年の「リスグラシュー」のように、差し・追い込みでまくる競走馬もいます。
実力が抜けている馬がいなければ逃げ・先行、実力が段違いの差し・追い込み馬がいたら狙ってみましょう。
【芝3600m(外回り)】ステイヤーズステークスのコース
有馬記念と並び、暮れの名物と言えば「ステイヤーズステークス」です。
内回りを2周し、急坂を2回、さらにコーナーを合計8回も通過する、とんでもないコースです!
豊富なスタミナを持つ競走馬だけでなく「騎手」も重要になります。
「長距離は騎手で選べ」と言われるほど、騎手の経験と実績がものを言い、若手や長距離を経験していない騎手は不利です!
馬の実績だけ見ていると、思わぬ伏兵が穴を開けることがありますよ!
【ダート1200m】芝スタートの特殊なダートコース|外枠の穴馬に要注意!
中山のダート1200mは、向正面奥にある「芝」からスタートします。
スタートしてからほぼ一直線に「第3コーナー」へ向かうため、緩やかな下り坂でスピードが付きやすいです。
さらに、芝の範囲は外枠ほど広く、外枠の方がスピードに乗りやすく、場所取りも決めやすくなります。
内枠の馬達は、スタートが上手くないと外からかぶせられ、自分の競馬ができずに終わることもあるのです。
そのため、中山のダート1200mは珍しく「外枠有利」のため、思わぬ穴馬が馬券内に来るかもしれませんよ!
【ダート1700m&1800m】枠順は影響しない実力勝負の距離
ダート1700m、1800mはスタートからコーナーまで距離があります。
枠順による有利・不利はないため、実力勝負になりやすいです。
また、中山競馬場のタフなコースを耐えられるスタミナ・パワーを持ち合わせる馬でないと、途中で崩れることもあります。
とは言え、前残り有利な中山競馬場のため、しぶとい競馬をする「逃げ馬」「先行馬」には要注意です。
【ダート2400m&2500m】スタミナとパワーは必須!ペース配分できる騎手にも注目
ダートでは珍しい「2400m」「2500m」と言った長距離が開催されるのも、中山競馬場の特徴です。
コーナーを6度も周り、傾斜が激しいコースを周回するため、半端なスタミナでは持ちません!
その上、最後の坂を上り切れるパワーもなければ、最終直線で沈みます。
そのため、豊富なスタミナと圧倒的なパワーを持つ競走馬が勝つコースです。
長距離のためペース配分ができる騎手にも注目です!長距離を得意とする騎手が、思わぬ結果をもたらしますよ。
まとめ
中山競馬場は、札幌競馬場や小倉競馬場と言ったローカルに近い競馬場です。
しかし、 高低差は最大「5.3m」、ダートコースも「4.5m」の高低差を持ち、最終直線の急坂は、他にはない特徴です。
そして、スプリンターズステークスや有馬記念で使われる外回りの直角コーナーもまた、中山名物です。
一見するとコンパクトな競馬場ですが、なかなかトリッキーなコースのため、狙うなら中山巧者を抑えるべきです。
他の競馬場で結果を出せていない馬も、マツリダゴッホのように、中山限定で活躍するかもしれません。
そんな馬達が、馬券でとんでもない穴を開ける可能性もありますよ!